感染列島―パンデミック・イブ

出版社 小学館
カテゴリー 16 医学サスペンス
帯キャッチ 史上最悪のウイルス日本上陸! これは近未来小説ではない まもなく起こる現実だ
あらすじ ◎ミステリー作家の神崎慧一は、ルーブル美術館所蔵の名画「モナリザ」の油絵の中に500年前のウイルスが潜んでおり、それが現代に甦って世界的な大感染を引き起こすという小説を、美術編集者・水村里沙の協力のもとにパリ取材を敢行、自信満々で世に出した。

◎それは、かつてない強毒性を持つH5N1型鳥インフルエンザが変異を遂げ、ヒトを宿主とした新型インフルエンザになったとき、人々が多臓器不全を起こして死に至る恐怖のパンデミック(地球規模の爆発的感染)に襲われる、という、いま世界が直面している危急存亡の状況を背景にしたものだった。

◎ところが文芸評論家の長老から、作品は医学的な裏付けがまったくない絵空事と酷評され、慧一は激しく傷ついた。そして恋人として彼を支えてきた里沙とも別れ、リベンジとなる新作の取材にヨーロッパへ出かけた。

◎そのころ、沖縄で新たなる鳥インフルエンザが発生。さらにそれが日本で初めてヒトに感染するという緊急事態を招き、感染者渡った南国の離島に、自衛隊のみならず米軍までが出動するという大騒動になった。

◎厚生労働大臣として感染症対策のトップに立つ内之倉創太郎は、それまで新型インフルエンザに対する認識がまったく甘かったが、この一件で初めて真剣な危機感を有するようになる。そして実弟であり、札幌にある日本屈指の感染症指定医療機関・内之倉総合病院の院長である洋次郎に助言をあおいだ。

◎だが、事態はおもわぬ展開をみせた。神崎慧一は、内之倉厚労相が若き日に祇園の芸妓との間にもうけた隠し子だったが、その慧一が海外旅行から帰国直後に異変を感じ、叔父の病院に自ら駆け込んだ。そして彼は、悪夢のようなおぞましい症状を発したのだった。

◎やがて里沙は察する。パリの『モナリザ』ではなく、オスロにあるムンクの名画『叫び』こそが、慧一を襲った悪夢のウイルス発症の真相につながる、重大な鍵を握っているのではないか、と……。

◎妻夫木聡・主演の映画『感染列島』につながる第一のパニック!

★監修:神戸市立医療センター西市民病院 呼吸器内科医長 冨岡洋海(※肩書きは当時)

ミニ解説 ☆日本でもその脅威が真剣に報道されるようになったH5N1型鳥インフルエンザ。パンデミックのリスクは、かつてないほど現実味を伴うものになっています。

☆とはいえ、本書は医学的啓蒙の前に、まずエンターテインメントとして存分に楽しんでいただけることを第一として書いております。

装幀・山田満明
編集担当・幾野克哉

(四六判ハードカバー・320頁)

2008年12月発売(195-1)