| 出版社 |
集英社文庫
|
| カテゴリー |
15 長谷川美枝子+向井弁護士シリーズ
|
| 帯キャッチ |
引きこもりの少年が恋をした/3年ぶりに外に出た/そして惨劇が起こった!/荒廃した家族をめぐる恐怖ミステリー
|
| あらすじ |
◎舘野家の長男・良太は、成績をやかましく咎める東大出の父親に反発し、高校2年のときから自室に引きこもって出てこなくなった。そのおかげで高校は中退を余儀なくさせられ、息子をエリートコースに乗せるという父親の夢はついえた。
◎風呂とトイレのほかは部屋から出ず、食事は母親にドアの外まで持ってこさせるという生活をつづけてきた良太は、ある日、ひさしぶりに買い物に出かけた。だが、それは家族の動向を室内から監視するためのドアスコープを買い求めるためだった。
◎さらに長期間「籠城」するための小道具を買うために、しばらくぶりの外出をし、また引きこもる。そんなバランスの崩れた行動をとる息子のことを、父親は「怪物」と吐き捨てるように呼んで嫌悪した。
◎やがて引きこもり生活も丸3年を迎え、本来なら大学2年生になっているはずの良太は、あと2カ月で20歳の誕生日を迎えようとしていた。そんなとき、閉塞した良太の人生に転機がきた。向かいに若くて美しい女性が越してきたのだ。
◎部屋の窓から眺めるその姿は、良太を久々に表の世界へと誘い出すことになった。どうしても彼女を、もっと間近で見たくなったからだ。思春期らしい思春期を過ごしてこなかった良太にとって、初めての恋といってよかった。彼女は、沖原玲美といった。
◎そしてある日、良太は勤め帰りの玲美を駅頭で待ち受け、勇気をふり絞って声をかけた。母親と妹を除けば、3年ぶりの異性との会話だった。ところが――
◎良太は玲美の両親からストーカー呼ばわりされた挙げ句、その彼女が何者かに刺し殺されるという事件が発生。事情聴取にきた刑事に対し、良太の父は、「ウチの変態息子」の仕業と決めつけた。
◎しかも良太にとって最悪だったのは、よりによって殺人事件の起こった日が、彼の20歳の誕生日だったことだった。すなわち、少年法の適用からはずれた初日であったのだ!
◎これは少年犯罪なのか、それとも成人の犯罪なのか。そもそも良太が真犯人なのか。犯人は別にいるのか。
◎さまざまな謎が浮上したが、所轄署の刑事たちは有力な情報をもとに、ふたたび舘野家にやってきた。こんどは良太を逮捕するために。いまになってあわてた父親は、息子のために向井明弁護士をつける。
◎一方、年下の恋人である向井が弁護を担当する事件に「売れる」要素をかぎつけた、ノンフィクションライターの長谷川美枝子は、「人の不幸で印税を稼ぐつもりかよ」と非難する恋人弁護士のことばなど意に介さず、事件の真相解明にのめりこんでいく――
◎そして到達した意外な真相は?
|
| ミニ解説 |
☆ちょっと悪女の要素が入った異色のキャラ・長谷川美枝子が、今回もタテマエのモラルなどそっちのけで事件の解明に取り組みます。シリーズ第2弾。
装幀・松沢順一郎 編集担当・伊藤木綿子
(文庫判・288頁)
|