勝手に甦る記憶

出版社 ハルキ文庫
カテゴリー 00A ホラー
帯キャッチ 禁断の新薬が 禁断の光景を 復活させた!
あらすじ ◎京都光学館大学の大学院生・島岡大樹は、京都国際会館の庭園で起きた中国財界の要人爆殺テロの実行犯を事前に見ていた。だが強烈な衝撃で記憶が飛んだ。

◎バリバリの親中派である首相・蔭山は、真相究明には手段を選ぶなと厳命。極秘任務を帯びた一団は目撃者の大樹を拉致、猛毒のサリンに類した、神経伝達物質アセチルコリンを刺激する新薬を投与した。

◎その作用は強烈だった。爆殺事件のみならず、無意識に封印していた過去が次々と復活。噴出する記憶の泉は止めようにも止まらない。そして大樹は、若い女の死体を埋める少年時代の自分を見た!

◎一方、自国の財界要人を爆殺された中国人民は激高! 空前絶後の規模で反日感情が爆発し、日本への武力攻撃も辞さずの強硬論が席巻。一方で、日本のネット市民を核とした嫌中世論も沸騰した。そして外務大臣の秋葉は、首相の蔭山に公然と反旗を翻した。

◎まさかと思われた日中開戦の危機が目前に迫り、両国の世論が騒然とする中、大樹の学友・榊原海斗と杉田夏純は、人間の脳に作用して、集団洗脳を可能にする薬物が国内で開発されている事実を知る。

◎そして海斗は、京都源光庵にある「迷いの窓」と「悟りの窓」をヒントに、自らをも巻き込む衝撃的な真相に気がついた。

◎大脳の森に隠された殺人事件の真相を追いかけ、三人の若者が向かった先は……悪魔の領域!

ミニ解説 日中関係も軸のひとつとして取り上げていますが、メインテーマは「忘却の美学」です。裏を返せば「忘れないこと」が、人生でほんとうに大切なのだろうか、という疑問も投げかけています。

装幀・今西真紀
編集担当・原知子

(文庫判・432頁・780円)

2008年6月発売(192-1)