2012年3月31日土曜日

男子フィギュアの演技ではじめて泣けた

最近、涙もろくなってきているのだろうか。

いや、そういう問題ではない。

リアルタイムで羽生結弦のフリー演技を見た人なら、感動せずにはいられなかったと思う。




昨夜のショートプログラムを見たときから、この17歳の少年の訴求力はすごいと思っていたが、きょうのフリーは、なんといったらいいのか、会場全員が結弦くんの味方にならざるをえないような、力強さと同時に、胸打たれるものがあった。

とくに途中で、ジャンプでもないのに力が抜けたようにくずれ落ちた場面では場内に悲鳴が響き渡った。が、その直後から応援の声と拍手がすさまじいものになった。

それは失敗した演技者に激励で送る拍手といった儀礼的なものではなく、観客のひとりひとりが「がんばれ!」と必死になって後押しをしているのがよくわかる、めったに見ることのないたぐいの声援で、そして彼は見事にそれに応えた。

演技終了直後、本人もリンクで泣いたが、コーチも泣いた。解説の荒川静香の声も詰まっていた。熱いものがこみ上げてきた観客も大勢いただろう。

まだその時点では上位7人の選手が演技を残しており、結果がどうこうという段階ではなかった。それなのに、すばらしい感動を巻き起こした。

メダル確定で感動、というのはよくあるが、演技そのものが観る者の心を打って歓声の嵐となるケースは、とくに滑走順第3グループではめったにみられるものではない。



羽生はフリーだけの得点では高橋大輔を抜いて2位だったが、さらにパトリック・チャンよりも上でしょう。

結弦くんの演技をしのぐ者は誰ひとりいなかった。



ついでにいうなら、なんでチャンが高橋を上回るのかよくわからん。いや、得点のつけ方からすればそうなるのだろうが、印象からいえば、ショートの成績を加味しても、高橋・金、チャン・銀、結弦くん・銅が順当だろう。

ともあれ、男子の演技で涙が出るとは思わなかったですよ。リアルタイムで見てこそだけど、そのときテレビの前にいて、ほんとうによかったと思いました。