2012年3月30日金曜日

担当編集者から vol.49『原爆ドーム 0磁場の殺人』@講談社ノベルス

お待たせをいたしました! 志垣警部と和久井刑事の「世界遺産シリーズ」の第2弾が満を持して刊行されます。

メインの舞台は広島の原爆ドーム。18年前に、その近くで殺された高校生。犯人は捕まらずお蔵入りになっていました。しかし現在になって、都内で起きた殺人事件の被害女性が、広島の事件と関わりがある疑いが浮上するのです。

さて、時を超えた事件の真相は? というミステリーです。




しかし稀代のストーリーテラーである吉村先生は、そのような話だけで展開することを潔しとはしませんでした。新たな要素を入れ込むことを目論んだのです。

一昨年の秋に個人的なご興味から長野県のゼロ磁場「分杭峠(ぶんぐいとうげ)」を取材され、この場所も小説のテーマになると確信し、原爆ドームと組み合わせたらどうだろう、とお考えになったのです。

ここに“世界遺産”と“パワースポット”という鉄板の舞台が用意されたのでした。とてつもない贅沢! 広島と中央アルプスを結ぶ殺人――。壮大なスケール感もあります。
 
また原爆ドームは、歴史的に重要な場所でもあります。ここに、時代という縦軸と、東京を含む3つの場所という横軸が組み合わされ、展開の面白さはもちろんのこと、立体的な構造の極上の作品が生まれました!



ところで広島が舞台の作品なら、登場人物の台詞は広島弁のほうが自然です。“語学の達人”吉村先生も映画『仁義なき戦い』のDVDなどをご覧になり、勉強をされたのですが、ヤクザ映画ゆえ、どうもヤクザ口調になってしまったようなのです。

私事で大変恐縮ですけれども、私の母は広島出身で、私の従姉妹は現在も広島在住です。そのふたりに広島弁の監修をお願いしました。特に母は、吉村先生の作品に関わることができたことがとても嬉しかったようで、私にとりましても、よい親孝行となりました。

ということで、これでもかというくらいに、てんこ盛りの内容です!

期待を裏切らないこと請け合いです。ぜひともお手にとってご覧をくださいませ!!
(講談社ノベルス  河原健志)



※【作者からひとこと】は別項で、追ってUPします。