2012年3月20日火曜日

いろんな外国語⑳現代ギリシア語と㉑古典ギリシア語―「?」がない言語

おもわず数学や物理学の方程式を連想してしまうようなギリシア文字。

最初の三文字がアルファ・ベータ・ガンマというのは、よく知られている。でもこの表記は、古典ギリシア語の発音と、現代ギリシア語の発音がごっちゃになっている。





古典ギリシア語では「アルパ」「ベータ」「ガムマ」。

現代ギリシア語では「アルファ」「ヴィタ」「ガマ」。

それに現代ギリシア語の「ガ」は、喉を絞るようにして出す、アラビア語の「ガイン」に似た発音で、日本語の「ガ」とはまったく違う。



古典ギリシア語の母音には「ウ」の音がない。「ア・イ・エ・オ」と、半母音の「ユ」だ。

その影響なのか、現代ギリシア語では「ウ」の母音はあるものの、「ウ」を一文字で表わすアルファベットがない。これは非常にめずらしい現象だ。

オミクロンの「o」と、イプシロンの「υ」を組み合わせて、「oυ」で「ウ」になる。



疑問符「?」は、日本語にも採り入れられて、疑問文の最後に使われる符号としては世界共通の感があるが、必ずしもそうではない。

スペイン語では、疑問文の文末に?をつけるだけでなく、文頭に?を逆立ちさせた「逆さクエスチョンマーク」をつけ、これで本文をはさむ。スペイン語では感嘆文もこのパターンで、文末に!をつけるだけでなく、文頭に!を倒立させた「逆さびっくりマーク」を置いて、これで文をはさむ。

右から左へと書くアラビア語では、?は鏡に映したような「左右反転クエスチョンマーク」となる。ただし、同じように右から左へと書くヘブライ語では、?は通常バージョンだ。




そしてギリシア語には?がない。

これはアテネに行ったとき、まったく気づかなかった。とくにギリシア語に興味を抱かず、ポケーッとして観光していたからだろう(笑)。

ギリシア語の疑問符はセミコロン「;」で表わす。

たとえば「お元気ですか;」とか「あなたのお名前は;」という感じだ。


フランス語やイタリア語やスペイン語などと違って、現代ギリシア語は、日本人にとってなじみのある単語や言い回しがほとんどないため、EU諸国の中でも非常にとっつきにくい言語のひとつだと、ぼくはそう感じる。