2012年1月12日木曜日

弁慶の立往生@「源義経」(1966・TV)

おとといのブログでふれていなかったが、源平関連の大河ドラマで忘れてはならないのが、1966年の放送の「源義経」だ。

義経役は、寺島しのぶの父、四代目尾上菊之助(七代目尾上菊五郎)。のちに彼は、この大河ドラマでの共演がきっかけで、静御前を演じた藤純子(富司純子)と結婚する。

平清盛は新国劇の重鎮・辰巳柳太郎、常磐御前は山田五十鈴だった。

だが、緒形拳の武蔵坊弁慶がいいのだ。とくに最期の場面。いわゆる「弁慶の立往生」である。




この時代の大河ドラマは白黒で、保存状態も悪い。また特撮技術も初歩的なもので、壇ノ浦の合戦なんて、「ありゃりゃのりゃ~」って感じだけど、まあ、そこはご愛敬。

しかし、弁慶が義経を守って、全身に矢を突き立てられて立ったまま大往生する場面は圧巻だ。

その前年に「太閤記」で主役を張って一躍注目を集めた「若手!」まだ30前の緒形拳演じる武蔵坊弁慶の壮絶な死にざまはまぶたに焼きついて離れない。



ぼくにとって、緒形拳は日本の男優で文句なしに「マイ・ナンバーワン」なのだ。

彼は役者になりたくて辰巳柳太郎のもとに、頼み込むようにして押しかける。そのあたりのいきさつは、緒形拳と懇意にしていた垣井道広著「緒形拳を追いかけて」に詳しい。

その恩師である辰巳柳太郎と共演するのだから、緒形拳も熱が入ったわけだ。



緒形拳のことを語り出したら、ぼくは止まらないので、また折りをみて少しずつ書いていきたいと思う。