2012年1月4日水曜日

いろんな外国語⑤韓国語―日本語の動詞活用を丸暗記した時代を思い出させる言語

アルクという語学系出版社から出ている「キクタン」シリーズは、音楽に乗せてリズミックに単語を覚えるというコンセプトで、英語をはじめ韓国語、中国語、フランス語、ドイツ語、イタリア語というふうに数々のバージョンが出ており、ぼくも愛用させてもらっている。

語彙を増やすにはもってこいの教材だ。

だが「キクタン韓国語」だけは微妙だ。

名詞の暗記には役立つが、韓国語においては動詞や形容詞はさまざまに変化するため、原形(辞書形)を覚えたところで、それだけではまったく用をなさないからだ。だから辞書形を日本語の意味と合わせて繰り返し暗唱しても、ぜんぜん頭に入ってこない。





動詞は、活用してこそ文章の中で使うことができる品詞だ。

「こ・き・くる・くる・くれ・こい」

カ行変格活用を教室で合唱したこども時代をふと思い出す。

未然・連用・終止・連体・仮定・命令、なんてふうに、いちいち活用形の名称もついていた。



「する」という動詞はサ行変格活用だが、こちらのほうは活用が変則なうえに、未然形は否定の形で使うときだけみても3種類(しない・せず・されない)あり、命令形は2種類(しろ・せよ)ある。

でも、それをぼくら日本人は、なんの苦もなく使い分けている。

おまけに「こない」の関西エリア別活用「きいひん」「けえへん」「こおへん」も、自分で使うことはできなくても、耳から入ってくるぶんにはすんなり理解できる。



慣れとは、すごいものだ。


話は韓国語に戻るが、韓国語は日本語と違って形容詞も動詞とほぼ同様の活用をするうえに、パッチムの脱落・交替・挿入などがあって、辞書形だけを覚えたってなんにもならないのである。

だからぼくはずっと「韓国語の名詞は覚えられるが、動詞・形容詞はダメ。よってかんたんな会話を丸暗記はできても、応用はなにもできない」状況だった。



ところが昨年の暮れに、こんなぼくにうってつけの本がナツメ社から出た。

「原形からの変化がわかる韓国語単語活用辞典」というもので、主要な動詞(456)・形容詞(373)の活用形がすべて載っているものだ。

たとえば「会う」(マンナダ)という動詞の場合――

会います・会う人・会っています・会うとき・会うから・会いながら・会ったことが・会った・会いました・会った人・会って・会おう・会っても・会うのに・会ってください・会う(未来形)・会います・会う人(未来形)・会いたいです・会えば・会うけど・会いに・会わなければなりません・会いません・会わないです・会えません

と、これだけの種類にわたる活用形が最初から載っているのだ。しかも大判の二色刷なので、きわめて見やすい。


この本を暮れに書店の店頭で偶然見つけたときはうれしかった。

これで少しは韓国語が前進しそうだ。