2011年11月28日月曜日

よく宝塚化できたなあ「オーシャンズ11」


写真前列左から ブラッド・ピット、ジョージ・クルーニー、ジュリア・ロバーツ。

後列左から マット・デイモン、アンディ・ガルシア、バーニー・マック

映画版「オーシャンズ11」(2001)の役柄が、である。

実際は前列中央が星組トップスター(男役no.1)の柚希礼音(ゆずき・れおん)、右がトップ娘役の夢咲ねね(ゆめさき・ねね)、左が準トップの涼紫央(すずみ・しお)。

ぼくは映画のほうは二度見ているけど、よくこの映画をミュージカル化できたもんだと……いや、そもそも宝塚版を作ろうと思ったもんだと、そのチャレンジ精神に心の底から感心した@宝塚大劇場。





なにしろ劇団四季が海外ミュージカルの日本版をやるのと違って、オリジナルにはまったく音楽がない。宝塚では歌姫の設定となっているテス(ジュリア・ロバーツ)の役も、そういうのではない。

今回宝塚が舞台化したのは2001年公開のジョージ・クルーニー版の「オーシャンズ11」だが、もとは1960年にフランク・シナトラ主演で公開された「オーシャンと11人の仲間たち」だ。

つまり、どこかに60年代初頭の香りを漂わせながら、2001年版に登場したCGチックな演出も採り入れていかなければならない。

でも、宝塚大劇場の舞台装置をふんだんに使い、劇中イリュージョンもマジシャン北見伸氏の指導により、うまく採り入れ、さらに映画では中国人の曲芸団員イエンの役を鶴美舞夕(つるみ・まゆ)が軽快にこなしていた。



なによりも柚希礼音の張りのある低音の歌声がよかった。

舞台メイクをとったときの彼女は、ちょっと真矢みきっぽくて、なかなかにチャーミングで可愛らしいのだ。



しかし宝塚トップ役は「花の命は短くて」を地でいく。最近ではトップ役就任からほんの三、四年で引退し、テレビ界などへ転身していく。

真矢みきがトップスター就任から三年半弱、天海祐希が二年半弱で退団している。つい最近も、非常に(強調)魅力的な真飛聖が三年半で退団したばかりだ。

柚希礼音のトップ役就任は一昨年の四月だから、ひょっとするとあと一年? いやあ、もっと長く見たいですね、この人は。



そうそう、女性に年齢のことを言っては失礼にあたるし、まして宝塚では、なのだが、ぼくと数年しか歳が違わないはずの未沙のえるが、この「オーシャンズ11」の来年東京で行なわれる公演を最後に退団する。在籍39年の大ベテランだ。

今回も、紙袋を抱えて競馬場にたむろしているしょぼくれたおっさんから、突然大富豪に変身するところが見事だ。

長年の貢献に敬意を表して、ということだろう、プログラムでもトップスターの柚希礼音とトップ娘役の夢咲ねね以外ではただひとり、一ページすべてを使って写真が掲載されている。



それにしても、宝塚を見ると、この世に本物の男なんか要らないなと思うし、歌舞伎を見ると本物の女なんて要らないなと思ったりする(笑)。

ショウビジネスのマジックですね。

この両方が見られる日本人はしあわせだ。