2011年6月21日火曜日

私の中のあなた(2009)

キャメロン・ディアスが新境地に挑んだという点でも注目されたが、なんといってもこの映画の主役はケイトとアンの姉妹であり、撮影当時16歳だったソフィア・ヴァジリーヴァ(ベッド中央、頭を剃っている子)と、当時12歳と思われるアビゲイル・ブレスリンの演技力だ。





アビゲイルは「リトル・ミス・サンシャイン」(2006)で、アカデミー賞史上4番目に若い(10歳11カ月)助演女優賞候補者となった。以来、年々その存在感を増し、可愛いだけでなく美しくなり、ぼくはダコタ・ファニングよりアビゲイル・ブレスリンのほうが目ぢからが好きだ。

そして白血病の姉を、頭と眉毛を剃って演じるソフィア・ヴァジリーヴァ(彼女はロシア系アメリカ人)のまなざしがなんとも素晴らしい。



それにしても、日本人の子役だったら16歳と12歳のコンビで、ここまで深い味わいを出せるだろうかと思った。

それは個々の演技力の差というよりも、俳優である以前に、一少女としての、日常生活における言葉の力というものの差であるような気がしてならない。



ぼく自身の幼少期も含めて、日本人のこどもは、やっぱり思考の構築システムが、英語民族に較べて格段に幼稚なんじゃないか、という気がする。

そしてそれは言語的な問題だけでなく、親によるこどもの「一人前扱い」の差かもしれないと思う。親を親とも思わないこどもが激増している背景には、こどもは親から一人前扱いされなくて当然という、日本の慣習が深く関わっているのではないか。

親が自分のこどもを一人前扱いせずに育てたら、社会性のない幼稚なこどもの叛乱によって手を焼かされるのは必然のしっぺ返しといえる。



こんな単純な理屈に、日本人の親たちは気づかずにきているのかもしれない。



キャメロン・ディアスが頭の毛を剃ってしまうシーンもインパクトあるけど、それよりは、このふたりの少女女優が、内面の苦悩をみごとに描き出している、そこの部分を見ながら、ぼくは日本とのそうした文化的社会的な落差を感じずにはいられないのだ。

日本の為政者が、放射能対策においてこどもを粗末に扱っている背景とも、まちがいなくリンクしてくる事情があると、思った。



なお、余談だが、アビゲイル・ブレスリンが一気に注目された「リトル・ミス・サンシャイン」では、「24」のクロエ・オブライエン役で大ブレイクしたメアリー=リン・ライスカブが、美少女コンテストの裏方役として、あいかわらずのブンムクレ顔で(笑)出ているところが「24」マニアには見逃せないところだ。